「失敗の本質」と 2017年大晦日
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今日は、2017年(平成29年)の最後の日、大晦日。
朝から家の掃除をし、午後から読みかけの本を読み、夕方になって読み終えたところ。
今年最後に読み終えた本は、「失敗の本質」(戸部良一他)。
この本を読んでみようと思ったのは、昨年、小池百合子都知事がこの本を「座右の書」として紹介し、また、今年になって、小池百合子氏率いる「希望の党」が衆院選で大敗したのを受け、ネットで、その敗北をこの本で分析している失敗になぞらえて批判しているのを読み、興味を持ったからでした。
この本は、最初に「失敗の事例研究」として、日本軍が敗北した戦争の作戦(ノモンハン事件・ミッドウェー作戦・ガダルカナル作戦・インパール作戦・レイテ海戦・沖縄戦)の経過内容を紹介し、そのあとで各作戦ごとに分析を行っています。
さらに、失敗した各事例から共通して読み取れる「失敗の本質」「失敗の教訓」へと続きます。
わたしが、この本から得た「日本軍失敗の本質のキーワード」は、次のとおり:
●明確な戦略目的を持たない
●場当たり主義
●情緒的であいまいな決定
●具体性を欠いた精神主義
●日本軍の原点は、完全勝利となった日本海海戦の「日露戦争」
●陸軍は、「日露戦争」の旅順撃破を範とする「銃剣突撃主義」
●海軍は、「日露戦争」の日本海海戦を範とする「艦隊決戦主義」
●第一次世界大戦の近代戦を体験しないため、「日露戦争」を模範とする古いままの組織・戦法・兵器に固執し、組織の変革ができず、戦車・銃・レーダーなどの改良や航空戦法・情報戦略を軽視
上に挙げた日本軍の組織や戦略における「失敗の本質」は、過去に限らず、底流には今も延々と続いているのかもしれません!
「あいまいな戦略目的」や「過度の成功体験」などは「希望の党」の敗北に関係しているのかな?!
連日マスコミを騒がせている「相撲協会」はどうでしょう?
カタい本を読み終え、夜は「格闘技」「紅白」でゆっくり、良いお年を!!