定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

8月最後の海水浴 と ああ孫たち!

f:id:OLD_FRIENDS:20190901154846p:plain

9月に入った今日は天気が良く、まだまだ暑い夏の名残を留めています。

8月最後の日、昨日の昼前は曇りでした。

今年は孫たちをまだ海へ連れてやっていなかったので、急きょ夏休みは終わったとはいえ8月ギリギリ滑り込みで近くの海へ連れて行くことにしました・・・

 

 

海に着いた時、空はどんより厚い雲におおわれ、また、夏もすでに盛りを過ぎて海水浴客はチラホラでした。

ただ、砂浜から孫たちの泳ぐ様子を見守るジーちゃんにとっては、曇りで暑くなく、それどころか涼しい海風が吹いて心地良いくらいでした。

 

 

ところが、ところが!

しばらくすると、涼しげだった海風が急に強くなり始め、残り少ないお髪(ぐし)をカバーしている帽子が吹き飛ばされそうになりました。

孫たちは風なんか気にせず、久しぶりの海を楽しんでいます。

 

 

そのうちに雨粒がポツポツ風に乗って顔に当たるようになりました。

雨は徐々に激しくなってきます。

用意していたビニール傘を開き吹き飛ばされないよう海に向かって斜めにさすと、雨がビニールに当たる音がパチパチと強くなってきました。

 

 

孫たちは?と雨水が流れる透明ビニールを通して海の方を見ると、孫たちは雨風にかまわず遊び続けています。

もともと少ない海水浴客も雨に追われて次々砂浜に上がってきました。

こちらも撤収しなくては、と立ち上がり孫たちの名前を呼ぶものの、強風に押し戻されシニアのハスキーボイスはとうてい孫たちの耳まで届きません。

片手にビニール傘を持ちながらもう一方の手を振り撤収サインを送りますが、なかなかサインが通じません。

 

 

その時、孫たちのずっと沖の一点に目が行きました。

黒い三角形の物体が波間を縫って孫たちに近づいているようです。

なんだ?

ナ、ナント!

あの恐るべきシャーク?!

孫たちよ、早く陸へ上がれ~!

 

 

三角形の物体はなお静かに一定の速度で陸に向かって近づいてきます。

必死で手を振り続けるジーちゃん!

それに気付かず、笑顔でこちらに手を振り返す孫たち!

とうとう三角形の物体は孫たちのすぐ近くまで来ました!

危ない!

・・・・・

 

 

ハッと気がつくと、いつのまにか浜辺でウツラウツラしていたようでした。

目をこすると細かな雨粒で顔が濡れていました・・・

 

 

夢に驚く8月最後の海水浴!!

 

 

 

 

 

北極海航路 と「アグルーカの行方」

アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊が見た北極 (集英社文庫)

胡椒(コショウ)は今でこそラーメンにパラパラ振りかけ、そのピリッとした食感を楽しむ手軽な香辛料ですが、その昔とても貴重で世界を動かす力を持っていたのでした・・・

 

 

15世紀頃のヨーロッパで最も繁栄を謳歌していたのは、ルネサンスの花開いたイタリア。

その富の源泉は、ベネチアなど、イスラム商人を介してアジアの珍しい物品を西ヨーロッパにもたらし巨万の富を得た地中海貿易。

まさに地中海はベネチアなどイタリア都市国家の独り舞台でした。

 

 

交易品の中で極めて高価で貴重だったのは、ナント、胡椒(コショウ)!

羊肉は中世ヨーロッパでは一般的な食肉で、その保存と臭み消しには胡椒はなくてはならないものでしたが、ヨーロッパには自生せず遠いアジアからはるばる運んでくるしかなかったのでとても貴重でした。

 

 

一方、ヨーロッパの最西端に位置し地中海貿易の恩恵に預かることができなかったのが、ポルトガルとスペイン。

羅針盤による航海術が発達したのを契機にポルトガルは、地中海を東に向かったイタリアとは異なり、南へ向かい、アフリカの南端喜望峰を回りインドに到達しました。

 

 

ポルトガルに先を越されたスペインは、西に航路を取りアジア目指して進んだ結果、アメリカ大陸の発見に至ったのは周知のこと。

こうして、各国地の利を生かしアジア目指して東へ、南へ、西へと向かったのでした。

 

 

それでは、ヨーロッパの中でも北に位置する、イギリスや北欧諸国はどうしたのでしょう?

東・西・南へ向かうアジア航路はすでに各国に牛耳られています。

残されている航路は?

そうです!

北へ向かう航路のみ!

こうして、地図のない未踏の北極海航路の探索が始まったのでした!

 

 

とっても前置きが長くなりましたが、今読んでいる途中の「アグルーカの行方」は、今から174年前、アジアへ抜ける北極海航路の探索に英国を出発し、北極の厳しい環境と飢えにより総勢129名全滅となったフランクリン隊についてのノンフィクションです。

著者は、昨年「極夜行」を出した角幡唯介氏。

old-friends.hatenablog.com

 

著者は、友人と二人でフランクリン隊の辿ったルートを、食料やテントなどの荷物を積んだソリを引きながら徒歩で辿って行ったのでした。

途中、遭遇したのは、ホッキョクグマ、オオカミ、ジャコウウシ・・・

 

 

この先、展開が楽しみな「アグルーカの行方」!!