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定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「聖(さとし)の青春」と Chromebook

読書

聖の青春 (角川文庫)

 平成10年3月のある日曜日の昼前。

 わたしは、NHK教育テレビで「NHK杯テレビ将棋トーナメント決勝戦」を見ていました。

 決勝を争うのは、羽生善治八段と村山聖(さとし)八段。

 羽生八段は、この2年前に将棋タイトル七冠独占を達成していました。

 羽生八段と互角に戦えるのは、わずかな棋士に限られていました。

 その強い、強い羽生八段に対して、対戦成績6勝6敗の互角の戦績を誇っていたのが、村山八段だったのです。

 

 テレビ画面で見た村山八段は、ぽっちゃり体型で、ホッペもふっくらとして、勝負に命をかける壮絶な棋士の風貌とはかけ離れているように見えました。

 熱戦を期待して、両者の対戦を息を呑んで見守りました。

 中盤から激しい攻防が交互に繰り広げられた後、終盤に入り羽生八段が村山八段の王を何手か攻めたかと思うと、あっけなく羽生八段の勝利に終わりました!

 ぽっちゃりした風貌といい、粘りのない負け方といい、はじめて観戦した村山八段にいい印象を持ちませんでした。

 この対戦から数カ月後、ニュースで村山八段が亡くなったことを知りました!

・・・・・

 再来月11月に封切られる、松山ケンイチ主演の映画の原作が「聖(さとし)の青春」(大崎善生)なのです。

 この本を読みながら、18年前のテレビ観戦を思い出したのでした。

 そして、この本を読んではじめて、18年前の自分の対戦の見方が間違っていたことを知りました。

 村山八段が、頼りない陣形で、羽生八段に一方的に攻めまくられ、形勢不利だと思っていた局面は、実は圧倒的に村山八段が優勢だったのでした!

 99.9パーセント村山八段の勝ちで、NHK杯優勝者になるところだったのですが、最後の最後にありえない「大ポカ」をしてしまったのだそうです!

 素人では、将棋の手の深さを読み取ることがむずかしいのです。

 この「大ポカ」の詳しい解説は、「YouTube」で見ることができます。

 

村山八段のぽっちゃりとした風貌も、病気が原因だったことを知りました。

 彼は、3歳のとき完治困難な腎臓病(ネフローゼ)を発病し、入退院を繰り返す生活を余儀なくされました。

 病院のベッドの上で将棋の魅力を発見し、それからは、将棋を生きる支えとしました。

 その後、病気と戦いながら、プロ棋士を目指し、その才能を伸ばし、ついには「東の天才羽生、西の怪童村山」と呼ばれるまでになりました。

 

 そして、将棋の最高タイトル「名人」にもう少しで手が届くというとき、29歳の若さでこの世を去っていったのでした!

 「名人」になることを夢見て、将棋一筋に青春を一気に駆け抜けていった青年の物語でした・・・

 

 村山八段の「魂の棋譜」を画面で再現しよう、Chromebook!!