「欧州研修ツアー」と「なつかしいノートルダム」
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重厚な建造物の入口を入ると内部は真っ暗、突然目をふさがれたかのようでした。
しばらくして暗闇に目が慣れてくると、薄明かりの中、木製の長イスが真ん中の通路を隔てて左右にはるか奥まで並んでいるのがぼんやり見えました。
見上げると天井は高く暗く、かろうじてアーチ形が認められました。
壁の上方には、綺麗なステンドグラスが外の明るい日差しを受け、暗闇にくっきり浮かんでいました。
パリの中心地にあり800年の歴史を誇る「ノートルダム大聖堂」・・・
今からはるか30年近く前、時は折しもバブル期。
会社の研修名目で繰り出した「欧州研修ツアー」!(個人ではとても行けません)
会社の業種に関連する欧米で開かれる展示会を巡って見聞を広め、帰国後各自の業務に生かす、というバブル期によくあった海外ビジネスツアー、実質は観光旅行!
ロンドン、ミュンヘンを経てパリに入り、展示会の合間にちょこっと市内観光。
名目とは言え、一応は研修ツアーと銘打った都合上、パリ市内のバス観光もほんの微々たるもの!
エッフェル塔も遠くから眺めただけ!
ルーブル美術館も、帰国のわずか数時間前、あわててメトロを乗り継ぎ駆けつけ、30分後には早くも出てホテルに帰らざるを得なかったチョードタバタ鑑賞ツアー!(ミロのビーナスとモナリザだけはガッチリ見ました)
そのあわただしいパリ観光の中、唯一じっくり落ち着いて鑑賞できたのが「ノートルダム大聖堂」!
晴天の明るく賑わいある外の広場とはうって変わり、大聖堂の内部は歴史の重さを感じさせる荘厳な空気に身が引き締まるのを感じました。
その「ノートルダム大聖堂」炎上!
数日前、テレビのニュースをつけたとき、画面に流れた映像を目にしたとき、一瞬、何が起きているのか理解できず戸惑いました。
やっと、30年近く前訪れたあのノートルダムに今あり得ないことが起きている、と分かりそのまま画面に釘付けになりました。
規模は違いますが、ちょうど2001年、夜会社から帰宅後、テレビ画面で目にした9.11事件のようでした・・・
フランスの新聞「Le Monde」も当然大きく取り上げています。
「4月15日月曜日18時50分、ノートルダム炎上」(写真上)
石造りの壁面、ステンドグラスのバラ窓、十字架、その他急きょ持ち出された貴重な記念物などが難を逃れたのは不幸中の幸いでした。
世界遺産の1日も早い再建を祈るばかり・・・
なつかしい思い出のノートルダム!!