定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「音の記憶」とジャズピアノ

音の記憶 技術と心をつなげる

書店に入ったとき、店頭に平積みされている本の表紙に目が行きました。
端正な女性がピアノの前に座り、微笑みを浮かべてこちらを眺めています。
けばけばしい本の装丁が多い中、モノクロを基調にしたシックなデザイン。
手前のグランドピアノの黒と女性の白い服。
本のタイトルは「音の記憶」。
著者名を見ると、小川理子パナソニック役員・ジャズピアニスト。

 

心の中で、「あッ、あの人か!」とつぶやきました。
十年以上前、何かの媒体で、パナソニックに勤めているジャズピアニストという紹介文を読み、変わった経歴の人だと興味を持ち、CDを買ったのを思い出したのでした。
あれからキャリアを重ね、なんと大企業の役員にまで登りつめていたのです!

 

なつかしく思いながら一気に本を読み通しました。
以前は、プロのスポーツ選手が、企業でスポーツに励むかたわら、お茶を濁す程度の仕事をするのと同じように思っていたのが、この本を読んでその考えがひっくり返りました!
「仕事もピアノも中途半端」という社内の声に奮起し、「二足のわらじ」をまっとうすることを常に念頭に置いていたのでした。

 

著者は、「信念の人」であり、「ぶれない人」です。
母親の胎内にいた頃聴いたと思われる童謡(「赤い靴」「春よ来い」)をずっと覚えていました。
著者の歩んできた道は、タイトルにもなっている「音の記憶」を追い求め、それに対する思いを成就することだったように思えます。
自分の意志、それに偶然の出会いもあったものの、「音の記憶」を原点にして、様々な音響関係のプロジェクトにたずさわり、それらを達成し、また、プロのジャズピアニストの道も歩んできました。
十数枚出したCDの中に、著者の原点「赤い靴」も入っています!

 

われわれ団塊の世代が若かった頃、パソコンはまだ出ていなくて、オーディオ機器が、若者が欲しいものの一つでした。
安くはない買い物なので、買う前に月刊・週刊のオーディオ雑誌を熱心に読みました。
その中に、大手オーディオ機器のブランド名「テクニクス」があり、一世を風靡しました。
その後、ビジュアル機器やIT機器の隆盛で市場が縮小していき、ついには「テクニクス」も2010年に生産終了となりました。
テクニクス」終了を惜しみ復活を望む声は国内外で拡がり、そして、2014年、役員となった著者が「テクニクス」復活プロジェクトを託され、成し遂げるに至ったのでした・・・

 

ジャズピアノを通じて限りない音の世界を探求しよう!!