定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

カラス撃退てんまつ記

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おもてで騒がしい音が聞こえます。
クァ~ッ!クァ~ッ!クァ~ッ!

 

あッ、ヤバイッ!とあわてて玄関前へと走り出ました。
門の前のビニール袋の下部に小さな穴が開いていて、周りに野菜のクズが散乱しています。

 

やられた~!
あたりを見回しましたが、黒い影は見えません。
ふと見上げると、少し離れた家の屋根からこちらの様子をうかがっている黒い物体があります。
カラスです!

 

ゴミ袋を破り中の残飯を引っ張り出したのです。
最近、ゴミ収集日にどこからか集まって来て、手分けしてあちこちのゴミ袋をあさりまくるのです。

 

犯人を特定した後、いったん家に戻りました。
「敵」との息詰まる攻防戦の火蓋が切られたのです!

 

窓を少し開け、屋根の上にひそむ「敵」を注視しました。
「敵」はさかんに首を動かし、周りやこちらの情勢を探っています。
と、突然こちらの方向に首が向きました!
アブナイッ!あわてて窓際から飛び退きました!

 

「敵」は、人間の数倍も優れた視力を持っているのです!
窓の小さな隙間なんかお見通しです。
しばらく姿を見せなくして、「敵」を油断させることにしました・・・

 

気づかれないように時間をおいて外をうかがうと、「敵」は警戒しながらも、潜んでいた屋根から別の屋根に移り、それから電柱、近くのフェンスへと、徐々に近づいてきました。

 

そして、ついにゴミ袋の近くに降り立ったのです!

鋭いクチバシを突き立て、か弱いビニールに迫ってきます!
はたして、ゴミ袋の運命や、いかに?!

 

そのとき、一陣の風が起こり、ドアが押し開かれ、「敵」めがけて突進するものがありました!

この時とばかり、わたしが庭ぼうきを振りかざし、カラスに襲いかかったのでした!

 

バタバタ、クァ~ッ!クァ~ッ!
不意をつかれたカラスは、思わぬ襲来にうろたえ、あわてふためき、黒い羽をバタつかせ、命からがら飛び去って行きました・・・

 

記憶力も優れたカラス、当分やって来ないでしょう!!

 

 

 

「日本漂流譚」と YOGA BOOK

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よく晴れた冬の青空の下、町中の昔の街道を散歩するのは気持ちのよいものです。
凜と張りつめた冷気の中を少し早足で歩いていくとだんだん体が暖まってきます。
しばらく歩くと駅近くの古書店に着き、面白い本がないか端から順に見ていきます。
そこで、変わった本を見つけました。

 

「日本漂流譚」という本です。
この本が目についたのは、本のタイトルよりもその装丁でした。
和紙を半分に折り返したページを束ね、表紙ではさんで丈夫な糸で背を綴じた「和本」が棚に無造作に置かれていたのでした。
中をパラパラめくってみると、古い書体の文章と挿絵に興味をそそられました。

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奥付を見ると、明治25年に出版された本を昭和51年に復刻したものでした。
どうりでボロボロになるほど古くはなっていませんでした。

 

本の内容は、海外渡航が禁じられていた江戸時代、沿岸海上輸送の途上、嵐に会い遠く南方などへ流され、異国の地で歳月を過ごした後、帰国した船頭などの経験談をまとめたものでした。
復刻版なので高くはなく(500円)すぐに買って帰りました。

 

漢字はすべてルビが振られているので読みやすく、江戸時代の話しを江戸時代の装丁の和本で読んでいると、江戸時代にタイムスリップしたような気分になり、しばし日常の喧騒を忘れることができました。

 

漂流譚はいくつかあり、朝鮮、中国、台湾、果てはボルネオまで流された話しもありました。
漂流中も食べ物や水がなく、死んでいった仲間も多くいたのですが、やっと陸にたどり着いた後も、その土地の人に襲われたり奴隷にされたりと並々ならぬ苦労を余儀なくされたのでした・・・

 

究極の取り合わせの妙、「和本」と YOGA BOOK!!