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定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

"A Clean Well-Lighted Place"(清潔で明るい場所)と YOGA BOOK

読書 暮し

勝者に報酬はない・キリマンジャロの雪―ヘミングウェイ全短編〈2〉 (新潮文庫)

 とあるマクドナルド店に来ています。

最近はどこの店舗もリニューアルして明るくきれいになっています。
なにより、スタッフの応対がリニューアル(?)され、シニアにも笑顔を向けてくれます。
マニュアルどおりの表面的なものかもしれませんが、それで充分です!
リュックから YOGA BOOK を取り出し、ブログを書き始めます。

 

ライト・ミュージックが流れるガラス張りの明るい店内・・・
眼は液晶画面の文字を追いながら、ふと、遠い昔の記憶がよみがえるのを感じました。
何十年も沼の底に埋もれていた記憶のカケラが、突然、泡のように浮かび上がってきたようでした。

 

四十数年前(!)の二十歳の頃、洋書のペンギンブックスでアーネスト・ヘミングウェイの短編集を読みました。
その中に、"A Clean Well-Lighted Place"(清潔で明るい場所)という短い一編がありました。
他の短編はすべてすっかり忘れてしまっていますが、この一編だけはなぜか記憶の片隅にかすかに残っています。

 

今もぼんやりと覚えているのは、ある老人が、いつも夜遅く通りに人影もなくなる頃、そこだけが明るいカフェの片隅のテーブルでひっそりと時を過ごしています。
若いウェイターは、もう閉店時間も過ぎているので、その老人を追い立てて店から出してしまいます。
もう一人の少しは世の中を知った中年のウェイターは、人生に疲れたその老人にとって、 "A Clean Well-Lighted Place"(清潔で明るい場所)こそが心癒されるかけがえのない場所だったのではないか、と思いながら家族の待つ家へと帰って行きます・・・

 

当時、まだ二十歳の頃で、目の前にはうんざりするほどの永遠の時間が横たわっていると感じていた頃、この老人や中年ウェイターの心情が今ひとつ分からないながら、人生の機微に触れたような不思議な思いを抱いたのを覚えています。
そして、その物語を先ほど突然思い出したのは、二十歳から四十数年を経て、ガラス張りの明るい店内のテーブルにいる自分が、物語の深夜のカフェのテーブルにいる老人に重なって感じたからかもしれません・・・

 

A Blog written by "YOGA BOOK" in "A Clean Well-Lighted Place"!!