昨日は快晴で昼間は暖かくなるそうなので、以前から一度行ってみたいと思っていた松阪を訪れました。
昼前に松阪駅に着き、松阪城跡のある松阪公園を目指してぶらぶら歩きました。
町中は人通りも少なく、観光客もあまり見かけませんでした。
まして、近頃どこの観光地でもよく見かける外国人はまったく見ませんでした。
みんな近くの伊勢神宮や鳥羽の方へ行ってしまうからなのでしょう。
松阪の観光スポットは、「松阪城跡」「武家屋敷」「松阪商人宅」「本居宣長旧宅」などのわりと地味で玄人好みのするところと言えます。
おかげで、静かにゆっくり観光できました。
わたしが松阪へ行ってみようと思ったのは、昨年、小林秀雄の「本居宣長」を読んだからでした。
それまで本居宣長については、国学者という以外はほとんどなにも知らなかったのですが、その本では、小林秀雄の独特の文体と本居宣長自身の引用文が相まって、「やまとことば」「やまとごころ」を追い求める本居宣長の一途(いちず)な姿がよく現されていました。
医者であり国学者でもあった本居宣長の住んでいた家は、あまり大きくはなく質素で、二階の書斎は四畳半の畳間でした。(二階の書斎の見学は不可)
古い天井や柱の畳間の部屋を見て回りますと、子供の頃に住んでいた古い家を思い出し、なにかなつかしい感じがしてきました。
山桜を愛した宣長が「やまとごころ」を読んだ歌があります。
しき嶋のやまとごころを人とはば
朝日ににほふ山さくら花
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