このところ夜、野球放送がないときはBSフジ「プライムニュース」をよく見ています。
専門家ゲストを招き、2時間かけてその日取り上げたテーマを深く掘り下げるのです。
他のニュース番組と違うのは、なんと言ってもメーンキャスター反町氏の個性が際立っているため。
さながら重量級柔道選手のような巨体で、時々両こぶしをこめかみに当てながら、複雑な問題の道筋をギリギリ探りながらゲストに質問を投げ掛けます。
府に落ちないことがあると納得するまで、しつこいくらいゲストに次々問いただし迫ります。
先日、「コロナ後の日本の向かう道」とか言うようなテーマで招かれたゲストに一人のイギリス人がいました。
コメントを話す日本語はとても流暢でとても聞きやすく、さらに話す内容も画期的で理解しやすい!
そのゲストとは?
氏に興味を持って氏の本を2冊読みました。
「イギリス人アナリスト日本の国宝を守る」
「新・観光立国論」
氏は元金融アナリストだったのですが、その後、ひょんなことから日本の国宝や重要文化財などを修復する会社の社長になります。
そして、元アナリストのデータに基づく精緻な分析力を駆使し、いろんな方面で日本の観光政策などに対する提言を行っています。
先の2冊の本も翻訳ではなく、自ら直接日本語で書いたものです。
氏の主張するところでは、実態の分析を行うのは感情を入れずにあくまで冷静に数字に基づかなくてはいけない、ということです。
たとえば、なるほどと納得したのは、日本の高度経済成長の原因です。
終戦後の荒廃した中から、奇跡のように短期間で驚異的な成長を遂げた日本の高度経済成長は、一般的には日本人の勤勉さ、真面目さ、研究能力の高さなどによるものだと言われています。
氏によれば、もちろんそういう要素もありますが、メインの要因は?
戦後の急速な人口増加によるもの!
GDPは、ナ、ナ、ナント人口の規模に比例しているのだって!
各国の人口とGDPの相関リストを見れば、一目瞭然!
目からうろこ・・・
少子高齢化で近年人口が激減している日本は、このままだとGDPも減少する一方。
そこで氏の提言は?
「短期移民」すなわち「観光客」を積極的に国内に招きどんどんお金を落としてもらうというもの。
上の本が出たのは今から5、6年前。
その後のインバウンドによる観光客増加をすでに見通していたのです・・・
ああ、コロナでインバウンドはいずこへ!!