昨日、何気なくテレビをつけると、大海原を波に揺られて進む大型帆船(NHK BSドキュメンタリー番組の一場面)が画面に映し出されました。
あッ、これって前に見たことある!
これまで何度も再放送されているようで、昨日もそのまま最後まで見てしまいました。
「400年後の真実 慶長遣欧使節の謎に迫る」!
これは、江戸時代初め今からはるか400年前の歴史的できごと。
仙台藩主伊達政宗は、外国貿易を通じて藩の財政を豊かにするため、藩士支倉常長一行を遠く大洋を船で渡りメキシコ、スペイン、ローマへと送り出したのでした。
使節団一行は途中キリシタンに改宗し数多くの難関を越え、やっとローマ法王に伊達政宗の親書を渡すまでに至ったものの、ついに通商許可は得られませんでした。
法王は、伊達政宗本人のキリシタン改宗を条件とするという決定的なウィークポイントを突いてきたからでした。
当時、家康はキリシタン排斥へと動いていたため、藩主政宗のキリシタン改宗は論外でした。
国外退去となり失意のうち日本に帰国した常長は、その後1年を経て病死に至ったのでした・・・
最初このドキュメンタリーを見たときもそうでしたが、今回も途中思わず画面に見入ってしまった箇所がありました。
使節団出発直前、主君政宗が与えたきらびやかな金銀をあしらった羽織はかまに身を包んだ支倉常長の肖像画。
油絵具で、着物の柄の細部や顔のしわまで写実的に描かれ、まさに400年前の人物が目の前に立っているよう・・・
まだ写真機が発明される以前のこと。
もちろん日本画にも人物絵画はあるものの、西洋の油絵のように超リアルなものは皆無。
そのリアルな肖像画を見て思ったのは、400年前と言えばはるか昔の別世界のように思われるが、顔形だけを見れば今の時代、表を歩けば出くわす人たちとゼンゼン変わらない!
もっと言えば、髪の形、服装、生活様式は変わっても、基本的な顔形や考え方なんかも400年はおろか1000年、いや2000年の昔でも変わらないんじゃないんだろうか・・・
昔のことが懐かしく思われる今日この頃!!