先日、とある書店に行った時・・・
そうそう、今、新型コロナで学校は休校するわ、イベントは中止するわ、ホント大混乱なんだわ世の中!
定年退職後、「男の隠れ家」いや、正確には「ジーさんの隠れ家」として足繁く通っていた「図書館」も御多分にもれず休館!(トホホ)
必然的に足が向かうのは「書店」となるのですが・・・
当然「書店」は「図書館」と違い本は「有料」!
また、何時間も座ってじっくり本を読めない!
さらに、いつもまわりがざわついて静かな環境が得られない!
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まあ、そういう中、書店の棚を物色している時目についたのが表題の本。
安藤忠雄氏は、言わずと知れた日本、いや世界を代表する建築家。
氏はコンクリートを使った独創的なデザインの建築で有名で、本には代表的な建築物の写真やそれを設計するに至った経緯などを自身の言葉で語られています。
特に印象的だったのが、氏の建築がはじめて世に広く知られるきっかけとなった物件。
「住吉の長屋」!
14坪の細長い長屋を改築するに当たり、コンクリートの箱で外界を遮断、壁・床・天井・階段すべてコンクリート打ちっ放し、極めつけは、狭い敷地の3分の1を吹き抜けの中庭にして自然を取り込むという大胆な設計!
寝室は2階にあり、雨の降る夜にトイレに行こうとすると、暗い中、傘をさして吹き抜けの中庭にある階段を降りて1階のトイレに行き、また、傘をさして階段を上がり寝室に戻るという厳しい生活を余儀なくされる住人!
氏は若い頃、建築家を目指す前、プロボクサーの道を歩んでいた時があったそうです。
1ヶ月の練習でプロテストに合格し、その後の戦績もまずまずだったのですが・・・
ある日、ジムを訪れたファイティング原田の戦い方を見て、とても自分の及ぶレベルではない、とすぐにプロボクサー断念!
建築に向かう時も氏の意気込みは厳しく、住まうクライアントにもその覚悟を迫ります。
家を建てたいという人が来た時に、いつも氏が説明する言葉・・・
「住まうとはときに厳しいものだ。
私に設計を頼んだ以上、あなたも闘って住みこなす覚悟をしてほしい」