定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「輝ける闇」と『輝ける再読」


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書店で面白そうな本を物色していると文庫本の帯のコピーが目に入ってきました。

開高健 没後30年」

タイトルを見ると「輝ける闇」・・・

 

 

たしか半世紀ほど前の学生時代に読んだ記憶がかすかによみがえってきました。

内容はまったく覚えていません。

ぼんやり覚えているのは、当時新聞やテレビで連日報道されていたベトナム戦争に記者として赴き、九死に一生を得て書き上げた作品だということでした。

 

 

ただ、当時、読みながらあまり面白いとは思わなかったことが頭の隅に残っていました。

よし、あれからいろんな経験や知識を得た今、新たな気持ちで読み直してみよう、とレジにその文庫本を持っていきました。

 

 

レジに並んでいると、レジの前に平積みした本の中に立てている色紙がありました。

サイン入り色紙に書かれていたのは、

 

「〇〇書店 様

 『人間』です。

 全力で書きました。

 よろしくおねがいいたします!

 ピース 又吉直樹

 2019. ○. ○ 」

 

 

ええッ!

又吉直樹がここへ来たんかいな!

ヘェ~、スゴイッ!

 

 

家に帰るとさっそく文庫本を読み始めました。

ベトナム戦地でのアメリカ兵との会話から物語は始まり、この情景がしばらく続きます。

初読ではこのあたりで早くも退屈感を抱き始め、本を置きたくなったことが思い出されました。

 

 

今回もまだ充分設定が把握できていない中、とりとめなく続く会話にもどかしさを感じないこともありませんでしたが、何しろこの文庫本は図書館で借りたシロモノではありません。

身銭を切って手に入れたもの!

何があっても、最後まで読み通さずにおくものか!

 

 

それから、どんどん読み進んでいくと次第に面白さに捕らえられ、こういう時はいつもそうですが、ページ数も気にならなくなりひたすら読み進むことになりました・・・

 

 

ベトナム戦争は今でははるか昔のこととなりましたが、この本で描かれ表現されていることはちっとも古くなっていません。

それどころか、読みながら現在世界の脅威となっている北朝鮮や中国のことに思い至ることもしばしばでした・・・

 

 

「輝ける闇」の次は「夏の闇」!?