Stephen King(スティーブン・キング)の “Different Seasons”(恐怖の四季)を読んでいます。
この本は、題名のとおり四季にまつわる四つの物語から構成されています。
今は、やっと一つ目の “Rita Hayworth and Shawshank Redemption”(刑務所のリタ・ヘイワース)を読み終えたところ。
フーッ・・・
思わずため息が出たのは、久しぶりで英語の本に接したからでした。
若い頃から異国の世界(欧米)に興味を持っていたものの簡単には外国に行けないので、時折英語の本を読んでは異国の香りを楽しんでいたものでした。
実際、ペーパーバックのページをくりながらニューヨークやロンドンで印刷された紙やインクの匂いを嗅いだりしました。
何か面白そうな本はないものかと探していたとき、ふとスティーブン・キングの本はまだ読んだことがないのに気がつきました。
というか、ホラーでチョー有名なキングの映画や本は今まで避けてきました。
ホラーはあまり好きでないからでした。
それが今になってなぜその本を手に取ったのかと言うと、この本 “Different Seasons” 自体はホラーではないから。
そして、これこそが一番の理由なのですが、この本の秋編に収められている “The Body” はあの有名な映画「スタンド・バイ・ミー」の原作だからでした!
その主題歌の「スタンド・バイ・ミー」も耳に馴染んだナイス・ソング!
日本語訳だと春夏編と秋冬編の2冊になるのに対し、英語版ではすべて1冊に収まっているのも割得感がありました。
また、ホラーではないとはいえキングの物語は眠気を催す平々凡々としたストーリーではないと思われるので、つたない英語の読解力でもズンズン伝わってくるものがあるのでは、と思ったからでした。
春編を読んだところでは「正解」!
しばらく英語の読書から遠ざかっていたので、視線のサーチライトを英文の左から右へと照らしていってもなかなかなめらかに意味が伝わってきません。
春の全編が刑務所内での物語になっているので、今まで出会ったことのない刑務所用語やスラングが出てきて iPhone に仕込んだ電子辞書を頻繁に引くことも大きく影響しています。
それなら、ペーパーバックでなく電子書籍で読めば辞書を引くのももっとスムーズになるのでは?
まして電子辞書が読める愛用の iPad Pro 2018 がいつも手近にあるのでしょう?
いえ、いえ、そ~れはなりませぬ ♫
電子書籍だとページから立ち昇る異国のかぐわしい香りを嗅ぎ取ることはできません!
そして、「やっとこれだけ読んだ!」とか「あとこれだけ残ってる!」というのを、読んでいるうちにボワッと拡がったペーパーバックを持つ手の平で感じ取れるのがまた電子書籍では味わえない楽しみなのです!
慣れない英文を読む様は、まさしく石ころだらけでデコボコの地道を空気の減ったオンボロ自転車でガタゴト、ヨロヨロ走っては止まり、自転車を押しながら歩いてはまた乗るという、なかなかはかどらないものでした!
きれいに舗装された高速道路を車でぶっ飛ばすという日本語読書環境とはウンデイの差!
それでも、向こう側の英語とこちら側の日本語を隔てて視界をさえぎる霧やもやのベールを貫いて届けられる、ショーシャンク刑務所内で起こった驚くべき出来事が語られる声を聞きもらすことはありませんでした・・・
オンボロ自転車の前に連なる長い凸凹道「夏・秋・冬編」!!