「海辺のカフカ」(村上春樹)上下巻を読み終えました!
これで、長編・中編の主な村上作品10編の小説を4ヶ月の間に読破したことになります!
「風の歌を聴け」
「1973年のピンボール」
「羊をめぐる冒険」
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
「ノルウェイの森」
「ねじまき鳥クロニクル」
「海辺のカフカ」
「1Q84」
「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」
「騎士団長殺し」
改めて読み終えた本のタイトルを眺めてみるとなかなかの圧巻!
最初は、これだけの分量を読み通せるとは夢にも思わなかったのに!?
1冊さえ読めず途中で投げ出すハメになるでは、と危ぶんでいたのに!?
これだけ読めたのも「耐え難きを耐え忍び難きを忍ぶ」というガマンガマン忍耐のタマモノ、ではありません!
スラスラ心地よく読める平明な文章と、次はどうなるのだろうとページをくるのももどかしいほどストーリーの意外性・面白さに魅せられ、あれよあれよと言う間に10冊も読み進んだのでした!
「海辺のカフカ」でも、主人公の15歳の少年とともに旅に出て、様々な人たちや出来事に遭遇し、物語を辿っていくうちに気がつくとすでに終章に入っています。
現実世界とシームレスにつながっているミステリーワールドにも足を踏み入れます。
村上作品には、ちょっと変わった愛すべき人物がいつも登場します。
この作品でもそうです。
「ナカタさん」!
ネコとおしゃべりをし、不思議な力を持ち、この物語のキーパーソンとなる人!
また、村上ワールドと一見そぐわないように思える名称が現れ、物語の厚みを増しています。
たとえば、
「旧日本陸軍」
「ナチス独軍」
夏目漱石「坑人」
上田秋成「雨月物語」
紫式部「源氏物語」
物語を読みながら、よくぞこういうストーリーを想像・創造できたものだ、といつもながら感嘆するばかり・・・
まだまだ続く奥深き村上ワールド!!