連休が終わり賑やかな孫たちが学校へ行ったあとの静かな月曜日。
外の世界を窓から眺めるように新聞(日本経済新聞)の紙面を眺めます。
あまり感度の良くない偏った指向性の自分独自のアンテナに、時折、蜘蛛の巣にかかる虫のように、紙面の言葉や文章が引っ掛かってきます。
●「IT(情報技術)では完全に中国の方が上」(ローソン社長)
中国では、今、「無人コンビニエンスストア」が急増しているそうです。
スマホ決済で、店員を置かない分商品が5%ほど安くなるというのですから、集客率が上がるのも当然です。
こういうITを駆使した新技術は、「日本のお家芸」のはずでした。
過去にも、工場の製造現場ラインにいち早く組み立てロボットや溶接ロボットを導入し、省力化や生産の効率化を推進し、世界の一二を争う自動車メーカーを代表とする産業の発展を導いてきました。
ところが、上記ローソン社長の言葉!
今夏、上海で電子決済によりレジ精算を不要にする新型店を出したばかりのローソンの社長によれば、完全無人化までの道のりは遠い、のだそうです!
そういえば、今は、日本はガソリン車で世界のトップクラスを誇っていますが、ガソリン車で一周・二周遅れの中国は、ガソリン車を跳び越え、次世代の電気自動車にターゲットを絞っています。
その結果、電気自動車分野では日本に勝り、京都の観光地を巡回する市バスの一部にも中国製の電気バスが採用されているそうです!
●「1790年代の英国の市井の人々は、フランス革命よりもその影響はずっと大きく長期にわたって重要性を持つ革命の時代のただ中に生きているのだと教えられたら、驚愕(きょうがく)するだろう」(トニー・リグリィ)
18世紀後期、歴史の教科書にも必ず登場する画期的な出来事が2つ起こりました。
イギリスに端を発した「産業革命」!
フランスで市民が勝利した「フランス革命」!
当時のイギリスで日々の生活に勤しむ人々は、後の世に多大な影響を与えることになる「産業革命」の真っ只中にいながらその自覚はなく、むしろ海の向こうの派手な政治革命を起こしたフランスに目が向いていたのだろう、という意味だと思います。
後の時代から振り返れば、「産業革命」が起こった頃はスゴイ時代だった、と思いがちですが、その時代に住んでいる人たちは、案外、その特殊性を実感していないのかもしれません。
と言うのは、現在、われわれもまた「IT革命」の真っ只中に住んでいるのだからです!
20世紀後期から21世紀前期の今に至るまでの間、まさしく「産業革命」に劣らない大きな情報技術の変革の波に洗われています!
200年前、日常の中で「産業革命」を意識している人が少なかったように、現在も案外、日々の生活に追われ、「IT革命」を意識している人はあまり多くいないのではないでしょうか・・・
「IT革命」の時代に「日本のお家芸・IT」を取り戻せ!!