定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

七五三 と「ファーブル昆虫記」の主役


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昨日、近くの神社へ孫の七五三のお参りの申し込みに家内と行きました。
今年七五三の孫娘は、小さい頃はおんぶや抱っこをしましたが、今では小学1年生になり、軽い腰痛を抱えるジーチャンにはその重みを支えることができなくなりました!

 

神社は、こんもりとした小さな森に接した静かな佇まいで、平日なので境内はひっそりしていました。
人気のない受付の窓口で声をかけると、奥から80歳前後の神主のおじいさんが出てきました。
七五三のお参りのことを聞くと、神主さんは、話し好きのようで、七五三やほかのことなどいろいろ話し出しました。

 

家内と二人で、受付の古い木造家屋の窓口の前に立って神主さんの話しを聞いている途中、古い板壁の上で何かが動いているのに気が付きました。
よく見てみると、大きな蜘蛛!
蜘蛛のなかでも、蜘蛛の巣を貼る種類ではなく、家の壁を走り回る脚の長い大きな蜘蛛!
子供の頃からこの種の蜘蛛が大嫌いでした!
嫌いと言うより、なぜかわからないながら恐怖に近いものをも感じるくらいでした。

 

このあたりから、神主さんの話しは二の次で、意識は蜘蛛の方に注ぐようになりました。
蜘蛛は、長い脚を広げているものの、動き方がぎこちなく変です。
む、むッ!
蜘蛛が動いているのではなく、引っ張られて動いているようです。
蜘蛛を引っ張っているのは、黒くて細長い、お尻が黄色の大きなハチ。
ジガバチ!
ジガバチが動かなくなった蜘蛛を、板壁の上へと引っ張り上げていたのでした!(写真上)

 

ピン!
読んだことはないながら、「ファーブル昆虫記」にジガバチが蜘蛛を捕らえることが書かれているのが浮かんできました!
蜘蛛を殺すのではなく、運動中枢を麻痺させた状態で巣穴に持ち帰り、卵を生み付けます。
かえった幼虫は、命に別状ない箇所から蜘蛛を食べ、常に腐らない新鮮なエサを食べることができるのでした!
そのジガバチが蜘蛛を麻痺させて巣に運ぼうとしていたのに出くわしたのでした!

 

謎の正体がわかったところで、また、神主さんの話しに意識を戻しました。
知らないうちに、豊臣秀吉の名前が神主さんの口から出ています。
神社の歴史と関わりがあるのでしょう。
最近、こういう古い話が面白く、神主さんの話しに耳を凝らしました。

 

そのとき、神主さんを見ている眼の端に、黒いかたまりがドサッと地面に落ちるのが映りました!
チラッとそちらを見ると、大きな蜘蛛を板壁の上へと引っ張り上げていたジカバチが、重みに耐えきれなくなって一気に地面に落ちたのでした。

 

すぐに神主さんの話しに注意を戻しました。
神主さんの話しは、昔の歴史から最近の近隣の神社との比較に移っていました。
区割りによって神社はグループ化されていて、同じ区割りの神社同士で会合や旅行に行ったりするようでした。

 

そのとき、また、眼の端に見慣れないものが映りました!
こんどは、地面に大きなカマキリ!
地面に落ちた蜘蛛を狙って飛んできたのでしょう!
ジカバチは?と見ると、せっかく手に入れた蜘蛛を横取りされてはなるものかと、自分よりはるかに大きなカマキリに攻撃を仕掛けました!
カマキリは、たまらず逃げて飛び去りました。

 

さすがの話し好きの神主のおじいさんも、話し疲れたのか、七五三お参りの日時の確認をした後、挨拶を交わし、家の奥へ入っていきました。
その頃には地面や板壁には蜘蛛もジガバチも消えていました。
日の落ちかけた静かな境内を横切って駐車場へ向かいました・・・

 

「ファーブル昆虫記」の主役に出くわした秋の午後!!