定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

真夏の環境の今と昔


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猛暑と熱帯夜が続き、昼も夜もエアコンと冷たい飲み物なしでは過ごせない日が続いています!
昨今は、屋外の熱気が部屋に入ってこないようアルミサッシ(完全密封)の窓を閉め切り、ブラインドを下ろして直射日光をさえぎり、部屋中にエアコンの冷気をみなぎらせ、さらに、冷蔵庫でキンキンに冷えた飲料水で体内を冷やすという人工の快適環境の中で過ごしています。

 

わたしたちオジイがまだ小さかった頃、エアコンも冷蔵庫も、はたまた、扇風機さえありませんでした!(少なくとも貧しかったわたしの家では)
風を通し日をさえぎる「すだれ」を窓に掛け、袖無しの「ランニング」(タンクトップじゃない)を着て、「うちわ」をあおぐしかありませんでした。

 

冷たい飲み物が欲しくなっても外の自販機も家の冷蔵庫もありません。
薬袋のような「渡辺のジュースの素」の粉末をコップに入れ、水道水に溶かして飲みました。
口いっぱいに広がった甘い水道水の生暖かさが妙に記憶に残っています。

 

ほとんどの家庭に風呂もなかった頃なので銭湯に行くと、脱衣所の部屋の上方に巨大な「うちわ」が水平に取り付けられていました。
「うちわ」の先端から長いヒモが垂れ下がっていて、そのヒモを強く引くと「うちわ」から風が送られてくるのでした。(なんとも原始的!)

 

大きく重い体重計も置いていましたが、これも1貫=約4kgの尺貫法の目盛りでした。
近所のガキたちと客が少ないまだ明るいうちに風呂屋へ行き、備え付けの木の風呂桶を中に空気を閉じ込めるように2つ合わせ、浮き輪替わりに腹に抱えて風呂の中を泳ぎまくったものでした。

 

風呂から上がって、脱衣所の長イスにすわって飲むコーヒー牛乳の味は格別でした。
脱衣所の壁には、映画のポスターも貼っていてよく眺めたものでした。
今でもよく覚えているのは、小林旭浅丘ルリ子のシリーズものの日活映画でした。
テレビもまだ家になく、月刊漫画雑誌の発売をいつも心待ちにしていました。
月光仮面赤胴鈴之助まぼろし探偵・・・

 

夜は、蚊を追い払うため蚊取り線香をくゆらせました。
寝るときは、風が入るように窓を開けたままにし、蚊が入ってこないネット上の蚊帳(かや)を天井に吊るしたものでした・・・

 

今の人工の荒涼たる快適環境 と 昔の情緒ある汗したたる環境、選ぶのはどっち?!