定年後のゆる〜くたのしい日々

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「人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?」と「人工知能」


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人工知能はどのようにして 「名人」を超えたのか?―――最強の将棋AIポナンザの開発者が教える機械学習・深層学習・強化学習の本質

将棋界では、中学三年生の藤井四段が前人未到の29連勝を達成し、小学生の間で将棋ブームが起きているそうです。
ところが、「竜王」とともに将棋界の最高位に位置する「名人」が、今年、人工知能「ポナンザ」と戦って敗れてしまいました。
この現象は、将棋界だけでなく、昨年、囲碁の最強棋士が、グーグルの「アルファ碁」に敗れました。
チェスは、ずっと早く、1997年に世界チャンピオンが IBM の「ディープブルー」に敗れています。

 

コンピューターは、人間のプログラマーの作ったプログラム通りに動きます。
一方、プログラマーは、将棋の名人や囲碁の最強棋士より、将棋や囲碁が強いはずがありません。
もし強ければ、プログラムを作るより将棋や囲碁棋士になっていたはずだからです。
そうであれば、本来、コンピューターが、将棋の名人や囲碁の最強棋士を打ち負かすことはあり得ないはずです!
ところが、現実には、次から次と、コンピューターの「人工知能」が各分野で勝利しています!?

 

いったい「人工知能」のプログラムは、どうなっているのだろうか?!
この疑問を抱いて、将棋の「ポナンザ」の作者が書いた本人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?」(山本一成)を読んでみました。
一般向けの本なので、専門的な詳しい説明はなされていませんが、それでも、わたしのコンピューターに対する今までの認識をくつがえしてしまいました!

 

上にも書きましたが、今まで、コンピューターは、プログラマーの作ったプログラム通りに動くものと思っていました。
ところが、最近の「人工知能」を備えたコンピューターは、そうでないことが分かりました!
プログラマーの制約を受けずに、自身でどんどん性能を向上させていくことができるのだそうです!

 

将棋の棋譜は約5万局あるそうですが、それをすべて、コンピューターが得意とする丸暗記させても、新たな将棋対局でまったく同じ局面が出ることはほとんどありません。
そこで、コンピューター自身に5万局の棋譜を使って、様々な局面での最善手を学習させたのだそうです!
さらに、「ポナンザ」を強くしていくため、改良を加えたプログラム同士、膨大な数の対戦をさせ、強い方を採用していきました。

 

そのように学習・改良されていったプログラムは、もともとの作者であるプログラマーの手を離れ、コンピューター独自の評価方法などを備えていき、もはや、プログラマーが理解できないものへと進化していくのだそうです!
プログラマーを超えて「人工知能」が独自に進化するというのは、空恐ろしい気がしないでもありませんが、他方、「自動運転」「自動翻訳」というかつての夢の世界が、徐々に実現化しようとしているのも大いに期待されています・・・

 

人間の手を離れ、どこまで進化するのか「人工知能」!!