定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「半落ち」と フィクション

半落ち (講談社文庫)

この前クライマーズ・ハイを読んだことから、同じ作者というので半落ち」(横山秀夫を読みました。
今までミステリーはほとんど読んだことがありませんでした。

 

若い頃は、ほとんどフィクションばかり読んでいましたが、最近では「想像世界」よりも「現実世界」の方にはるかに興味を抱くようになり、従って、ノンフィクション・ドキュメンタリー・スポーツ・ニュースなどの本や番組が主な対象になっています。
純文学やミステリーは純然たるフィクションなので、自然遠ざかることになります。

 

そういうなかでクライマーズ・ハイを手にしたのは、32年前に起きた日航機墜落事故が題材になっているので、一種のノンフィクション・ノベルとして読んだからでした。
トーリーと並行して、当時の自分の会社や家庭での状況を思い描きながら読んでいくと、いっそう興味深く読めました。

 

こんどの半落ちは完全なフィクション(ミステリー)ですが、力量ある作者の手になるものだけに、エネルギッシュな文章に押されてどんどん読み進めます。
この作品は、十数年前発表され、評判になり、映画化もされました。
当時は、仕事に追われていたこともあり、タイトルが頭の片隅に引っかかっている程度でした。

 

現職警察官が、アルツハイマーの妻の苦しみを見かねて殺害し、自首します。

ところが、殺害から自首までの間に二日間の空白があり、それについては黙秘を続けます。
謎の二日間をめぐって、警察官・検察官・新聞記者・弁護士・裁判官・刑務官が、それぞれの立場で必死にその謎を追い求めます・・・

 

警察や検察などの組織間の対立も作者の得意とするところで、作家になる前の新聞記者時代の経験が生きているのでしょう。
事件自体はそう複雑ではないだけに、謎の二日間をめぐって最後までグイグイ引っ張っていく力は並大抵ではありません!

 

フィクションもそう捨てたもんじゃないぞッ!!