定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「櫛挽道守(くしひきちもり)」と YOGA BOOK


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櫛挽道守 (集英社文庫)

 1ヶ月余り前、YOGA BOOK を手に入れてから読書のペースが急に落ちました。

 初めての YOGA BOOK、初めてのWindows10 に触れて、その使い方に慣れたり、また、使いやすいようにチューニングしたりで、手一杯だったからです。

 

 YOGA BOOK は、これまでにない「バーチャルキーボード 兼 描画タブ」というまったく新しい機能を備えたタイプ、別の言い方をすれば、まだ成熟商品ではないだけに、大げさに言うと、能力を内に秘めた荒馬を乗りこなす手間ひまがかかってしまいます。

 そして、それが面白いのです!

 こうするにはどうしたらいいのか?こうしたらどうなるのか?こういうことはできないのか?などと、試行錯誤の連続でした。

 

 ようやく落ち着いて、読んだのが、「櫛挽道守(くしひきちもり)」(木内昇)でした。

 これは、幕末の中山道のある宿場町を舞台にした櫛(くし)職人の物語です。

 親代々、櫛(くし)作り一筋に生きてきた父親と、女ながら櫛(くし)作りの魅力に取り憑かれ、周囲の反対に抗して父親のあとを継ぐことを願う長女(主人公)を中心に展開します。

 

 政情不安な幕末の世を背景に、家族やそれを取り巻く人たちのなかで、いろいろな事件や災難が次々と降りかかりますが、主人公は常に櫛(くし)作りを極めるという信念を胸にいだき成長していき、感動のなか物語の終末を迎えます・・・ 

 

 櫛(くし)の材料を選別したり、櫛(くし)の歯を一本一本、歯挽き鋸(はびきのこぎり)でひいたりなど、櫛(くし)作りの工程や道具が、こと細かに、主人公の思いを込めて愛情深く描写されています。

 読みながら、主人公がいかに櫛(くし)作りを愛し、その道具を大切にしたかが、随所にうかがわれます。

 

 櫛(くし)作りの鋸(のこぎり)VS. ブログ作りの YOGA BOOK !!