定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

「漂流」と Chromebook


スポンサーリンク

漂流 (新潮文庫)

  リオ・オリンピック閉会式のテレビ画面を見ながら、このブログを書きはじめます。

 振り返れば、オリンピックがはじまると、連日、日本選手の活躍が伝えられ、日本中を興奮の渦に巻き込みました!

 極限状態のなか、何人もの選手が逆転に次ぐ逆転で、悲願の金メダルを手にしました・・・

 

 ブログに集中するため、テレビのスイッチを一時切ります。

 歴史小説「漂流」(吉村昭)のなかでも、違った意味で極限状態に陥ってしまったが、耐えに耐えてついには苦難を乗り越えた超人的なある男の姿が描かれています。

 これが史実でなければ、こんなことは現実にはありえない!と即座に否定できるのですが、ほんとうに「事実は小説よりも奇なり」とはこのことなのでしょう!

 江戸時代の中頃、土佐(高知県)の船乗り長平は、他の3人とともに土佐の沿岸を航行中、暴風雨に会い、はるか遠くの鳥島まで流されてしまいました。

 鳥島は、伊豆諸島の一つで、三宅島・八丈島青ヶ島のさらに南方、江戸から約600km南の海上にある無人島でした。

 それから、無人島での生活がはじまります。

 食物は、島に生息するアホウドリの生肉と魚介類。

 飲水は、雨水。

 衣類は、アホウドリの羽で作った蓑(みの)。

 住居は、天然の洞穴。

 長平は、この無人島の極限状態のなかで、12年余りを生き延びたのです!

 

 ともに漂流した3人の仲間は、絶望してみずから命をたったり、病死したりして、長平は一人になってしまいます。

 しかし、その後、同じように嵐で流されてきた船乗りたちと一緒に生活するようになり、やがて無人島脱出の方法を思いつきます。

 島に流れ着いた流木を丹念に拾い集め、舟を作る、というのです!

 一縷(いちる)の望みをかけて、数年を経過した後、ついに舟を完成させます!

 長平は、12年余りを過ごした鳥島を後にし、島の北方の青ヶ島、さらには八丈島にたどり着きます。

 それから、江戸に運ばれ、その後、故郷の土佐に戻ることができました!

 漂流する前24歳だった長平は、その時37歳になっていたのでした!

 失われた13年間・・・

 

 テレビのスイッチを入れると、閉会式はもう終わっていました!

 YouTubeで失われた時間(閉会式)を取り戻せ、Chromebook!!