昨日のうだるような暑さの中、滋賀県彦根市の彦根城を訪ねました。
彦根城は、国内に現存する12の天守閣のうちの1つで、国宝に指定されています。
鉄筋コンクリートで建て直されたものではなく、江戸時代初期の木造作りです。
わたしは、12のうち、姫路城、犬山城、そして今回の彦根城の3ヶ所に行ったことがあります。
JR彦根駅から彦根城の入口までは、徒歩で10分ほどの距離です。
昨年、今年と、彦根城のほかに和歌山城と松阪城址を訪ねましたが、町の雰囲気がよく似ていました。
江戸時代には活気を呈していた城下町だったのですが、今は一介の地方都市になり、若者は都会に流出し、大規模な商業施設は郊外に設置されたため、町中は人や車があまり見かけなくて閑散としています。
それがかえって旅人には、昔を偲ぶよすがとなって、江戸時代が二重写しになったバーチャル・リアリティ(仮想現実)を楽しめるのです!(喧騒の都会ではムリ!)
天守閣に入り、黒光りのする厚い床板を踏みしめ、急な勾配の木の階段を何回か登ると、最上階に達します。
窓から、青空の下、城下町と琵琶湖が広々と見渡せ、涼しい風が真夏の暑さを忘れさせてくれます。
琵琶湖のはるか向こう側には、長浜が小さく見えています・・・
彦根城の藩主(幕末)は、あの井伊直弼(いいなおすけ)なのです!
幕末の時代、徳川幕府の大老に任ぜられた井伊直弼は、外国から開国を迫られたとき、朝廷の承認を得ず断行したことから、「尊皇攘夷」を唱える志士たちから轟々たる非難を浴びます。
それに対し、井伊大老は、徹底して反対者を摘発し、これが「安政の大獄」と言われています。
しかし、ついには、井伊大老は、江戸城桜田門外で水戸藩士たちによって暗殺されてしまいます。(桜田門外の変)
井伊直弼が、藩主や大老になる前の若い頃に住んでいた「埋木舎(うもれぎのや)」と呼ばれる屋敷が彦根城の近くにあり、見学することができます。
目立たずひっそり佇(たたず)む城下町、それに Chromebook !!