今、ショッピングモールのフードコートにいます。
もうすぐ盆なのでモール内の理髪店で少なくなった髪をどうにか整えた後、「宇治抹茶ラテ」を飲みながらこのブログを書いています。
「長英逃亡 上巻」(吉村昭)を昨夜読み終えました。
読みながら、ハラハラ・ドキドキの連続でした!
長英とは高野長英のことで、幕末の少し前、長崎でシーボルトに師事した蘭学者でした。
彼は、幕府の鎖国政策を批判し、「夢物語」を著したことが原因で「蛮社の獄」で捕らえられ、「永牢(ながろう)の刑」(終身刑)を申し渡されました。
長英は、想像をはるかにこえた牢内のすさまじい環境のなかでは、遠からず命を落とすことになると思い、脱獄の方法を考えあぐねます。
そして、ついに、脱獄を実行します。
長英は、自分に信服している牢外の下男を使って獄舎に放火させ、火災の時には受刑者を牢から一時的に解き放つ、という規則を利用し、やっと牢外に出ることができました。
ただし、3日後までに定められた寺に戻らないと、脱獄者となり、捕らえられれば死を意味します。
しかし、長英は、3日経っても戻りません。
ここから、長英の壮絶な逃亡生活が始まります・・・
江戸から上州(群馬県)、さらに越後(新潟)へと、道なき道を歩き、関所を避けて険しい山を越えて、夜陰に紛れて各地の弟子を訪ねて行きます。
行くところ行くところ、人相書きの高札が立てられていて、追手の包囲網が徐々に迫ってきます。
読んでいると、まるで自分が逃亡者のような感じがしてきて、追手に見つからないか?ここは大丈夫か?と、ずっと不安な思いに囚われます・・・
ウ〜〜ウ〜〜!
驚いてパソコンの画面から顔を上げると、ショッピングモールの外側の道路をパトカーがサイレンを鳴らして走っていきます。
追手の眼をのがれる江戸時代から現実に戻り、乾いた喉を「宇治抹茶ラテ」で潤します。
下巻が楽しみです!
Google Maps で追手を逃れよ、 Chromebook !!