日本各地をタモリと女性アナウンサーがブラブラ歩き回る番組です。
この種の番組は他にもありますが、特徴的なのは、よくある観光スポットやご当地グルメの紹介などはまったく顧みず、ただひたすら現代の町並みに垣間見える「歴史の痕跡」を探し求めていることです。
長年「笑っていいとも!」に毎日出演し、東京を離れることも少なかったと思われるタモリですが、「ブラタモリ」では、各地の地層の成り立ちや岩石の種類など、その博識ぶりには毎回驚かされます。
タモリが、地形で特に気に入っているのが「段差」「高低差」です。
ネットで「高低差」を検索していると、「凸凹を楽しむ大阪『高低差』地形散歩」(新之介)という本が引っ掛かったので、取り寄せて読み始めました。
著者は、大阪の地形の面白さにハマり、大阪各地に残る「歴史の痕跡」を丹念にリポートしています。
わたしが、読み始めて注目したのは、縄文時代には、大阪はほとんど海に沈んでいた、ということでした。
それは「縄文海進」によるのだそうですが、本では説明されていないので、ネットでググってみました。
簡単に言いますと、「縄文海進」とは、氷河時代に堆積していた大量の氷が融けたため、縄文時代に海面が大幅に上昇したことだそうです。
その後、増加した海水の重みで海底が下がり、逆に海水の重みで圧迫されたマグマが陸を押し上げ、こんどは海面が徐々に下がっていき、現在の海面が下がった地形に至っているのだそうです。
同じくネットで、「Flood Maps」をチェックしました。
世界地図が表示されていて、海面上昇の高さを任意に設定して、陸地がどのくらい海面下に没するかひと目で分かるようになっています。
下の地図は、海面上昇の高さを5mにした場合の大阪ですが、本に掲載されている縄文時代の大阪とほとんど同じ地形を表しています。
大阪は、北端に大阪城がそびえ立つ「上町台地」が海に突き出しているだけで、他はほとんど海面下に没しています。
東京、大阪をはじめ、日本各地の海に面している平野は、古(いにしえ)の昔には大海原の底に沈んでいたのです・・・
縄文時代の地形がよみがえる、Chromebook !!