月曜日の朝、人々はそれぞれの住まいから会社や学校へと移動し、新しい週の業務や授業が始まります。
孫たちも小学校・保育園へと出かけ、家の中は土日の喧騒がうそのように、静かな時間がゆっくり流れます。
テレビをつけると、いきなり国会中継の質疑応答や野次のわいざつな声が耳を驚かせ、あわててスイッチ OFF!
ふたたび、静謐(せいひつ)な時間が戻ります・・・
一昨日土曜日の夜、ふと目に止まり見続けてしまった、心に残ったテレビ番組「女ひとり70歳の茶事行脚(ちゃじあんぎゃ)」が思い出されます。
70歳の和服を着たおばあさん、懐石料理や茶の湯で客をもてなす茶事の先生だそうですが、行きずりの人々に無心な茶をたてられるかと模索し、全国を旅した2年間を追ったドキュメンタリー番組でした。
まず驚いたのは、大量の調理道具や食器、それに茶の道具一式を大きなバンに積み込み、和服を着たままひとりで運転し、全国を旅することでした。
そのバンの中で夜を過ごしたり、時には野宿をする場面もありました!?
茶事の客は、前もって連絡を取っているのではなく、まったく行き当たりばったりに道端で話しかけ茶事に誘った人たちばかりで、農家のおばあさんや二十歳頃の若い女性もいました。
茶事を行う場所もさまざまで、きちんとした寺の茶室もあれば農家の庭先、また、野原に積もった雪を踏んで固め、白い雪の上に赤い毛氈(もうせん)を敷いてその上で行うこともありました。
重い調理道具や茶道具も風呂敷に包み、会場までひとりで何回も往復して運びます。
料理の材料も、その時節・その土地で手に入るものを使い、野原や山の山菜を摘んだりします。
ときには、体調が悪く38度の高熱があってもまったく表情に出さず、心をこめて料理を作り客をあたたかくもてなす姿は、とうていまねのできることではありません!
茶の心そのままの人、世の中にはこういう人もいるのです・・・
茶道具のように、
静謐(せいひつ)の心をもて、 Chromebook !!