A Happy New Year!
「おとそ」を飲んでほろ酔い気分で Chromebook に向かっていま〜す!
若い時は「正月なんてなんぼのもんじゃい! いつもとなんの違いもないじゃん!」と(自分の心の中 だけで)粋がっていましたが、今年66歳のこの歳になると否が応でも素直になってきます。
もう残り時間が少ないので、斜に構えてる余裕がありません。
50歳を過ぎる頃から自分でも驚くほど徐々に好みや考え方が変わってきました。
定年後の60歳を過ぎてから180度変わったものもあります。
10年前だったら確実に読むことがなかった本をちょうど読み終えました。
「白洲次郎 占領を背負った男」(北康利)
若い時から日本史(特に日本の現代史)はまったく興味がなく、拒否反応さえあったのですが、逆に定年後の今は ”もっと歴史の事実を知りたい” という好奇心が旺盛になってきました。
白洲次郎という名前は、日本史の授業にも出てこなくて(高校では現代史自体の授業がなかった)、また、一時NHKのドラマがありましたが見なかったので、まったく知りませんでした。
白洲次郎は、戦後処理において、元総理大臣吉田茂のもとで、日本が不当な不利益を被らないようGHQと対等に渡り合ったり、日本経済の発展のため「経済産業省」の前身「通商産業省」を作ったりと裏の舞台で活躍した人でした。
読んでいきますと、マッカーサーひきいるGHQも一枚岩ではなく相反する二つの勢力が敵対していて、また、GHQ自体もワシントンと徐々に反目するようになり、ついにはマッカーサーが更迭されてしまう、ということをはじめて知りました。
白洲次郎は、戦後の時代の中で活躍した人ということのほか、若い時にイギリスに留学し高価な乗用車を乗り回したりしたダンディなハンサムボーイという側面もありました。
わたしが最初に白洲次郎に興味を持ったのは、彼の奥さん白洲正子の著書を読んだからでした。
ものごとの核心を深く捉え的確に表現する彼女のエッセイをいくつか読んだあと、彼女の夫が現代史に登場する白洲次郎だと知ったからでした。
「おとそ」を飲みながら、日本の来し方に思いを馳せた平成28年正月でした。