孫のチビさんたちも6才と4才で、いちおう日本語もスラスラしゃべれるようになっています。
下の「ちびまる子」なんかは、こちらがちょっと考え事をしていると、知らない間にそばに来て、
「じいちゃん! なにぼお〜としてんねん!!」
鋭いツッコミを入れておどろかせます。
ふたりとも小さい時からNHKのEテレ「おかあさんといっしょ」などをよく見ていました。(私もいっしょによく見ました。)
その中に英語の番組もあり、外人のおにいさん、おねえさんが簡単な英語で話しかけていました。
まだチビさんたちが日本語をしゃべれない時、画面の外人のおにいさんが「りんご」を英語で発音し、チビさんたちがそのまねをします。
チビさんたちの発音を注意してよく聞いてみると、「アップル」とは言わずに「アェプゥ」と言っています。
一瞬、あれっと思いましたが、すぐ納得しました。
「apple」の「a(ア)」は、アクセントが付いていて、英語の発音では「ア」の口の形で「エ」と発音します。
また、「apple」の「l(ル)」は、エルのうしろに母音が付いていないので、はっきり「ル」とは発音しなくてあいまいな「ウ」のような発音となります。
これを聞いた時、さすがまだ日本語の発音体系が脳にできていないだけあって、耳で聞いたそのままで発音できるのか、と感心しました。
聞いた音を日本語の音声に当てはめて聞き取ろうとするのではなく、「ありのままに」聞いて発音しているのです。
私が長い時間をかけてやっと理解できたことをチビさんたちが簡単にやってのけるのを見て、ある種感動をおぼえました!
ところが、ところがです!!
二人が日本語をしゃべれるようになったとたん、その「アェプゥ」が発音できなくなったのです!
頭の中にできあがった日本語の発音体系がじゃまをして、英語を日本語の音声として聞き取ろうとしているからなのです。
小さいうちから苦労せずに自然と日本語と英語をマスターできたらいいな、と期待していたのですが、やっぱり、そうはとんやはおろさないのです!
そんなに簡単にマスターできたら、みんな苦労はしないのでしょう。
ガッカリ!!
次回は、「ことばをおぼえる」ということについて考えてみます。