定年後のゆる〜くたのしい日々

〜読書、語学、パソコン、音楽などをたのしむ日々のくらし〜

ジャズピアノ と YOGA BOOK(最終)

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50歳代に入ってジャズピアノの独習をはじめたものの、教則本の内容を消化しきれず、いや、消化する以前に飲み込むことすらできませんでした!
ジャズのスタンダードなど数曲の指の運びを苦労して丸暗記し、たどたどしいながら弾けるようにはなりましたが、しばらく弾かないでいると覚えた順に忘却の彼方に沈んでしまいました。
毎晩会社で残業し、帰宅後食事を終えてから、さっそくピアノに向かう姿を、家族は冷ややかな眼差しで眺めていました・・・

 

期待通りにピアノが上達しないこともあり、年が経つにつれ徐々にピアノへの熱が冷めていきました。
おまけに、60歳代に入った頃、一緒に住むようになった孫たちにピアノを占領されてしまい、ピアノに触れることもなくなりました。
そして、それまで苦労して覚えた曲もすべてきれいさっぱり忘れてしまったのです・・・

 

月日は経ち、60歳代も半ばを過ぎ、孫たちも小学校に上がり、孫たちに干渉(?)されることも少なくなりました。
そして、ふと、浮かんだのでした。
またジャズピアノに挑戦してみようか!
ピアノから離れていた間も、意識下では、何かやり残したという残尿感(?)のようなものを常に感じていたのでした・・・

 

ピアノを再開するにあたって、いくつかの項目を自分に課すことにしました。
●曲の丸暗記はしない!
 内容を理解せず丸暗記してもすぐに忘れてしまうから。
●あせらず、急がない!
 この歳で練習を再開しても、どっちみち上達の程度は知れているから。
●ハードルをう~んと低くする!

 自分で楽しめればいいのです。
 自分のできたことを評価し大事にするべき。
●「枯葉」に集中する!
 ジャズスタンダードの中で最も好きな曲のひとつのこの曲に絞り、いろんな曲を食い散らさない。
 何ヶ月、いや、何年かかっても充分と思うまでほかの曲に移らない。(充分と思うのが早いか、人生が終わるのが早いか、どっち?) 
●リスニングを重視する!
 音符を見るより音を聴くことを重視し、Wynton Kellyなどの「枯葉」をよく聴く。

 

こうして、長く遠ざかっていたジャズピアノを再開したのですが、まずは何回も「枯葉」の CD をかけ、右手のメロディーとともに、左手のバッキングの音やタイミングに耳を凝らしました。
以前に丸暗記し忘れかけていたコードも、こんどは、教則本を参考にしながらも、頭の中の鍵盤を探って、コード音の「距離(へだたり)」を確認するようにしました。
こうすると、闇雲に覚えるよりも頭に入りやすくなります。

 

たとえば、Cコードの場合。
(メジャー)(マイナー)
       ミ♭               
 [1.5音]    [2.0音]
  ソ     ソ
 [2.0音]    [1.5音]
       シ♭
 [1.5音]   [2.0音]  
       レ
※ベースと重なるので「ド」(ルート)は省く。
※「レ」はテンション(不協和音)でジャジーな響きを出すため。

 

Cコードの転回形を作る場合も、前半の「ミ」(又は「ミ♭」)・「ソ」と後半の「シ」(又は「シ♭」)・「レ」を入れ替えるだけで簡単にできます。
また、前はできなくて無視していたリズムカウントもできるところからはじめました。


以前、映画で見た「スイングガール」の一場面を思い出しました。
ジャズを習いはじめの女子高生たちが、ジャズで重要な「裏拍」のカウントの練習をするため、信号機や自販機から鳴るメロディーのリズムをカウントしていたのでした!

 

ひとまず、これで「ジャズピアノと YOGA BOOK」を終えたいと思います。
YOGA BOOK のリアルペンで「スイングガール」のつたないイラストを描いてみました。
これからは、ゆっくり、楽しみながら、ジャズピアノとたわむれていこう、と思っています・・・

 

ジャジーなサウンドを響かせよ、「スイング・ジジイ」!!

 

 

 

ジャズピアノ と YOGA BOOK(その5)

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楽器を習い始めた人の常として、教則本と格闘し、途中で刀折れ矢尽きてしまうことがよくあります。
わたしも、いろいろと教則本を読み始めてはついていけなくなり、今度こそはとまた別の教則本に手をのばしてはまた放り出す、という繰り返しでした。
 

ある時、書店で新しい教則本を見つけました。
「楽しくステップ・アップ モダン・ジャズ・ピアノ・レッスン Vol.1,Vol.2」 (中島久恵)でした。(十数年前に発行された本なので、今では Amazon で当時の2倍から4倍の価格の中古品しか見られません)

 

パラパラめくってみると、1日のレッスンごとに区切られ、2冊合わせて26日でマスターでき、イラストも多用されて分かりやすく、とっつきやすいように思えました。
おまけに、五線譜での説明はほとんどなく、コードなどもピアノ鍵盤のイラストで説明されていました。
この本に従って毎日レッスンをこなしていくと、1ヶ月足らずでタイトルのとおり「楽しくステップ・アップ」してモダン・ジャズが弾けるようになるのです!

 

これだッ!
すぐ飛びつきました!
もう、ほかの教則本には手を出さずこれだけに集中し、ひとつひとつのレッスンを確実にものにしていこう、と固く心に誓ったのでした!

 

1日目:「メジャー・スケール」
2日目:「インターバル(音と音の距離)」
簡単、簡単、早く先へ進みたくてうずうずします!

 

3日目:「コードってなんだ?」
4日目:「コード・ネーム」
まだまだ余裕シャクシャクです!
どっからでもかかってこいや~!

 

5日目あたりから、だんだん雲行きが怪しくなってきます!
コードは、それぞれのルート(基本音)によって付けられる名称が12個もあります、(C・F・B♭・E♭・・・A・D・G)
その12個のひとつひとつに、メジャー・マイナー・セブンス・・・の種類があります。

 

さらに、ベースと重なるコードのルート(基本音)を省き、テンション(不協和音)を加え、ジャジーな味を醸し出します。
さらに!さらに、それぞれに鍵盤の押さえ方が異なる転回形があります。
これらの無数(!)の形を覚え、しかも曲に合わせて即座に鍵盤を押さえないといけないのです!

 

9日目では、ジャズをジャズたらしめる「ビートとリズム」の説明に入ります。
親切にイラストを使って説明してくれているのですが、この本には、CDもDVDも付いていないので、初心者には(少なくともわたしには)まったく理解できないのです!

 

15日目になると、アドリブが文章とイラストで説明されますが、取り付く島もありません!
16日目からは、いろいろなスケール(音階)の説明が出てきますが、どれがどう違うのか、どんな効果があるのかさっぱり分かりません!

 

こうして、2冊組の教則本をひと通りなぞった結果、コードのある程度の知識はついたものの、曲を弾けるレベルにはまだまだほど遠いものでした。
まして、アドリブなんかは論外!
また、もう一つの挫折を味わったのでした・・・

 

もう、ジャズなんか聴きたくないッ!!(YOGA BOOK で描いた上のイラスト)
  (To Be Continued)